この記事では市電と徒歩を使い、車なしでも半日で函館観光を楽しめるプランを紹介しています。
函館観光の魅力は、歴史ある街並みや美しい景色を市電と徒歩で気軽に満喫できること。
この記事で紹介するのは、初めてでも安心の半日プランで、車なしでも函館の魅力をたっぷり味わえます。
ぜひ函館観光を効率よく楽しむヒントを見つけて、素敵な旅の思い出を作ってくださいね。
それでは市電と徒歩で巡る函館観光へどうぞ。
市電と徒歩で巡る函館観光半日モデルコースの概要
市電と徒歩で巡る函館観光の半日モデルコース
訪れる観光スポットと所用時間は以下の通りです。
4時間45分ほどで巡るプランとなっています。
函館観光のスタートは函館駅から。
函館路面電車(函館市電)(約9分)+ 徒歩(約8分)
「函館駅前」電停から5系統(函館どつく前行)に乗車。「末広町」で下車
鮮やかな青と黄色の外観が美しい洋館。2階のバルコニーからは函館の街並みを一望できます。
徒歩(約2分)
ベイエリアを見渡せる公園内にある水色の立派な洋風建築。内部は軽食がとれる飲食店になっていますが、今回は外観のみ見学します。
徒歩(約5分)
風情のある石畳の道を歩きます。
CMやドラマのロケ地にも使われている絶景スポット。坂の上からは函館湾の風景が一望できます。
徒歩(約2分)
元町エリアに集まる歴史的なキリスト教建築である函館ハリストス正教会、函館聖ヨハネ教会、カトリック元町教会の外観を見学します。
異国情緒あふれ、函館の代表的なフォトジェニックスポットです。
徒歩(約8分)
函館発祥のハンバーガーチェーン。ピエロをモチーフにした派手で独特なデザインが特徴的です。
今回は外観を見学します。
徒歩(約1分)
ショッピングやグルメを楽しめる明治時代の赤レンガ建築を活用した観光複合施設。
レトロな雰囲気が魅力です。
ここでちょっと休憩を。
徒歩(約6分)+ 函館路面電車(函館市電)(約25分)+ 徒歩(約10分)
徒歩で「十字街」電停へ。2系統または5系統(湯の川行)に乗車。「五稜郭公園前」で下車
函館市街を一望できる展望タワー。展望フロアから見る五稜郭は必見!
五稜郭の歴史展示や土方歳三のブロンズ像、ガラス床も魅力です。
徒歩(約5分)
星形の五稜郭公園にある箱館奉行所。江戸時代の役所で現在の建物は復元されたものです。
今回は箱館奉行所の外観を見学します。
徒歩(約16分)+ 函館路面電車(函館市電)(約17分)
徒歩で「五稜郭公園前」電停へ。 2系統(谷地頭行き)または5系統(函館どつく行)に乗車。「函館駅前」で下車
函館半日観光は終了。
お疲れさまでした!
地図で見るとこんな感じです。↓
市電と徒歩で巡る函館観光の半日モデルコースに必要な費用
函館路面電車(函館市電)(電車1日乗車券:大人1名) | 600円 |
旧函館区公会堂 入館料(大人1名) | 300円 |
五稜郭タワー 展望料(大人1名) | 1,200円 |
総計(大人1人分) | 2,100円 |
今回のモデルコースで訪れる旧函館区公会堂、五稜郭タワーはそれぞれ入館料・展望料が必要になります。
また函館路面電車(函館市電)は、距離に応じて乗車するたびに支払う方法と、1日乗り放題の乗車券がありますが、今回は乗車の都度支払うより安くなるので、1日乗り放題の「市電1日乗車券(¥600)」を利用します。
函館路面電車(函館市電)について
函館市内の主要な観光スポットを網羅する路面電車。効率よく観光したい時の強い味方です。
以下に今回のモデルコースで利用する函館市電を簡単に紹介します。
乗車料金
乗車距離 | 乗車料金(大人) | 乗車料金(小児) |
---|---|---|
2kmまで | 210円 | 110円 |
4kmまで | 230円 | 120円 |
7kmまで | 250円 | 130円 |
7km以上 | 260円 | 130円 |
函館市電の距離に応じた乗車料金は上記の通りです。
車内に料金表が掲示されるので、後車の際に必要な料金を支払います。
なおSUICAなどの全国相互利用交通系ICカードも利用できます。
市電1日乗車券
タイプ | 名称 | 料金 | 有効期間 |
---|---|---|---|
紙製 | 市電1日乗車券(大人) | 600円 | 利用開始~終電まで(当日限り) |
モバイル | スマートフォン市電1日乗車券(大人) | 600円 | 利用開始~終電まで(当日限り) |
スマートフォン市電24時間乗車券(大人) | 900円 | 利用開始から24時間 |
一日乗車券には紙製とモバイル(スマホ)で使えるタイプがあります。
さらにモバイル一日乗車券には、利用日当日のみ有効な「一日乗車券」と、利用開始から24時間有効な「24時間乗車券」があります。
なおモバイル乗車券は、「DohNa!!」というスマホWebアプリが必要になります。
アプリと言っても、実際にはスマートフォンに専用アプリをダウンロードするわけではありません。
事前にDohNa!!で手続きすることにより、スマートフォンで「一日乗車券」または「24時間乗車券」の画面を提示することで乗車可能となるのです。
詳しくはこちらをご覧ください。
紙製の一日乗車券は以下の場所で購入できます。
- 市電車内
- 函館市観光案内所
- 函館バス株式会社 函館駅前バス案内所
- ホテルフロント
- コンビニエンスストア など
多くの場所で紙製の一日乗車券を購入できます。詳しくはこちらをご覧ください。

私たちは「函館市観光案内所」で購入することが多いです。
JR函館駅の1Fにあるので便利ですよ。
函館市電の運行状況はこちらで確認できます。
なお初めて函館市電に乗る場合には、乗り方などの基本情報 を事前に確認しておくと安心ですよ!
「市電と徒歩で巡る函館観光半日モデルコース」の各観光スポットの紹介
ここからはモデルコースで紹介した各観光スポットを紹介します。
函館駅


函館観光のスタートは函館駅です。
構内には函館土産が買えるお店や食事がとれるレストランなどが入っています。
時間があればのぞいてみても良いですね。
またすぐ近くには昭和レトロの雰囲気漂う飲食店街「函館駅前横丁」もあります。
函館市電の「函館駅前」停留所は、駅前広場を抜けた先にあります。( ルートを地図で見てみる)
旧函館区公会堂


一際目を引く黄色と青の建物が「旧函館区公会堂」です。
1910年(明治43年)に建築され、当時は集会所や商業会議所として利用されていました。
現在は国の重要文化財に指定され、観光施設として内部見学が可能で、歴史展示やレトロな雰囲気を楽しめます。


木造の2階建てで、1階には大食堂、球戯室、会議所などの他に、迎賓館としても使われており、皇室の方々が宿泊、休憩された部屋もあります。


豪華なシャンデリアやインテリアが当時の華やかさを感じさせてくれます。


2階にある高さ約6m・130坪の大広間。
当時はこの大広間で舞踏会でも開かれていたのでしょうか。


大広間からはバルコニーに出られます。
ぜひ函館湾を一望できるこのバルコニーからの風景を楽しんでくださいね。



運が良ければ函館湾に停泊している豪華クルーズ船を見ることもできますよ。


旧函館区公会堂ではドレスやタキシード、袴など明治時代をイメージした衣裳を借りることもできます。
ドレスを着て、さきほどの2階のバルコニーから写真を撮ったら素敵!
旧北海道庁函館支庁庁舎(元町公園内)


旧北海道庁函館支庁庁舎は、1909年(明治42年)に建てられたコロニアル様式の外観が美しい洋風建築物です。
当時は北海道庁函館支庁庁舎として利用されていましたが、現在は軽食がとれる飲食店が入っています。


玄関の4本の巨大な柱が特徴的。
1985年(昭和60年)に北海道の指定有形文化財に指定されています。


旧北海道庁函館支庁庁舎がある元町公園内は緑豊かで、背景に旧函館区公会堂、さらにその後ろには函館山を望む絶景が広がります。
明治の洋風建築と鮮やかな緑が調和して、異国情緒たっぷりのステキな場所です。


元町公園からも函館湾と函館市街をのぞむことができますよ。
八幡坂


函館山のふもとから海に向かってのびる坂が元町エリアを中心に19本あると言われていますが、その中でももっとも有名なのが、この八幡坂です。
函館湾に向かって石畳の道がまっすぐのび、港や摩周丸を望む絶景のため、映画やテレビドラマ、CMのロケ地として何度も使われてきました。
撮影スポットとして有名で、多くの人がこの頂上から写真を撮っていましたよ。



八幡坂は車が通るので、邪魔にならないよう、また気をつけて写真撮影を行いましょうね。


八幡坂を下から見るとこんな感じ。
坂の長さは約270mで、なかなかの急な坂です・・・。
元町教会群


元町エリアには、異なるキリスト教宗派の歴史的建築が集まっています。
特に有名なのが函館ハリストス正教会、カトリック元町教会、函館聖ヨハネ教会。それぞれが独特の雰囲気と建築スタイルで知られています。
いずれの教会も徒歩1〜2分程度の距離にあります。


大三坂を上り切った近くにあるのがロシア正教会の「函館ハリストス正教会」。
八幡坂方面から来ると最初に見える教会です。
1860年にロシア領事館の付属聖堂として建立されたのが始まりで、日本で最初の正教会の聖堂として知られています。
初代聖堂は1907年に焼失しましたが、1916年に現在の聖堂が再建されました。


玉ねぎ型のドームと金色の装飾が特徴。
荘厳な雰囲気が魅力です。
真っ白の漆喰壁にブルーの屋根が美しい!
なおドーム状の塔に据えられてある十字架はロウソクの炎をかたどっているそうです。
1983年に国の重要文化財に、また鐘の音は日本の音風景100選に選ばれています。


上記写真は「函館聖ヨハネ教会」です。
1874年に別の場所で創建された函館聖ヨハネ教会ですが、度重なる大火で焼失したのち、1936年に現在の場所に移転されました。
シンプルかつ優雅な木造建築が特徴です。
また屋根も十字型になっています。



函館山のロープウェイや山頂から、十字型の屋根を見ることができますよ。
教会内部は5月~11月頃まで見学が可能ですが、予約が必要です。


大三坂の途中には「カトリック元町教会」があります。
1859年に創建、大火で焼失したのち、1924年に再建され現在に至っています。


12世紀のゴシック建築様式を取り入れており、赤い屋根と高くそびえる鐘楼が特徴的です。
カトリック元町教会内部は10時から16時の間であれば見学可能です。(ただし12月30日から1月5日を除く)
函館聖ヨハネ教会、函館ハリストス正教会、カトリック元町教会と、それぞれ異なるキリスト教宗派に属する教会がすぐ近くに共存しているのは、どこか不思議な感じがします。
それでもこれらの教会が街並みに溶け込み、函館らしい異国情緒豊かな風景を作り出しているわけですね。
ラッキーピエロ マリーナ末広店


ラッキーピエロは、カラフルな外観でSNS映えすること間違いなしのハンバーガーチェーン店。
函館市内を中心に17店舗を展開していますが、ユニークなのは店舗毎にテーマを決めた装飾を行っていること。またメニューのラインナップが店によって異なっているのも特徴で、特定店舗でしか扱っていないメニューもあります。


上記写真は五稜郭タワー近くにある「五稜郭公園前店」。
どのお店の外観も派手ですよね!



今回は半日でまわるコースなので食事時間は設けていませんが、時間があればぜひラッキーピエロで食事をどうぞ。
一番人気は甘辛いソースが絡むジューシーなチキンを挟んだ「チャイニーズチキンバーガー」!
金森赤レンガ倉庫


金森赤レンガ倉庫は、明治時代に倉庫として建てられた赤レンガ倉庫を再利用した商業施設です 。
現在はショッピングモールやレストラン、イベントスペース、チャペルなどが集まる複合施設となっています。



函館港と函館山を背景にした赤レンガのレトロな景観は異国情緒たっぷり!


金森赤レンガ倉庫は以下の4つの建物から構成されています。
- Bayはこだて(運河を囲むようにショップやレストランなどが立ち並ぶエリア)
- 金森洋物館(「金森洋物館」の名前は創業者が開業した「金森洋品店」から。雑貨店やカフェが入っている)
- 函館ヒストリープラザ(建築当時の高い天井とヒノキ柱が見られる建物。ビアホールもはいっている)
- 金森ホール(コンサートやイベントなどが開催されるホール)


古いレンガの建物の中に、いろいろなお店が入っていて、見ているだけでも楽しいですよ。


金森赤レンガ倉庫といえば、倉庫が立ち並ぶ上記のような写真が有名ですよね!
海沿いにある「七財橋」から撮ることができます。( 地図で場所を見てみる)
五稜郭タワー


五稜郭タワーは2006年に開業した高さ107mの展望塔です。
市電の「五稜郭公園前」電停から五稜郭タワーまでは10分ちょっと歩きます。


上記写真は90mの高さにある展望台からの眺め。
五稜郭が星型をしているのがよくわかりますね!
五稜郭タワーの最大の魅力は、この90mにある展望2階から見える星形要塞・五稜郭の全景。星形の要塞と堀が作る景観は圧巻の一言です。
春の桜や秋の紅葉や、冬の雪景色も写真映えすること間違いなし。



展望台からは函館山や津軽海峡も一望できますよ。
展望台には、箱館戦争や土方歳三の歴史展示コーナーや、足元が透けて地上が見える場所、カフェ、売店などもあります。



事前に購入できる「五稜郭タワー前売チケット」なら、大人1,200円のところが1,080円になりますよ。
箱館奉行所(五稜郭公園内)


五稜郭は、江戸幕末期に北方の防衛強化のために建設された日本初の西洋式星形要塞です。
土方歳三や榎本武揚が活躍した箱館戦争の舞台としても有名ですよね。
そんな悲しい場所だった五稜郭も現在は五稜郭公園として一般開放され、春には1000本以上の桜が咲き誇る日本有数の桜の名所として知られています。
堀の外周は遊歩道となっているので、時間があればゆっくりと散策するのも良いですよ。


五稜郭公園の中には復元された箱館奉行所があります。
箱館奉行所は江戸幕府が下田と共に開港した函館に置いた役所で、幕末の北辺警備と諸外国との折衝の役割を持っていたそうです。
当初は函館山の麓に建てられましたが、その後内陸の場所に移転。
でも1871に解体されてしまい、存在していたのはわずか7年だそうです。
2010年に庁舎の1/3の規模を復元し、現在は一部を見学することができます。
復元作業の様子を記録した映像は、箱館奉行所を理解するのに役立ちますので、時間があればぜひ見てくださいね。



箱館奉行所の内部は靴を脱いで見学します。
函館旅行のお役立ち情報
函館旅行を計画する時に役に立つ情報です。
ぜひ参考にしてくださいね。(外部のサイトに移動します)
市電と徒歩で巡る函館観光半日モデルコース(まとめ)
市電と徒歩で巡る函館観光半日プランで訪れたのは、
ぜひこの記事を参考に素敵な時間を函館で過ごしてくださいね。