小樽観光モデルコース|車なしで1日満喫できるおすすめルートと見どころガイド

小樽運河

この記事では、車を使わずに小樽を1日で巡る観光モデルコースを紹介します。
小樽を1日観光したいけれど、車なしで効率よく回れる方法が知りたい――そんな方に向けた内容です。

実は小樽は、主要な観光スポットが駅や運河周辺に集まっており、たとえば小樽観光のシンボルでもある小樽運河はJR小樽駅から徒歩10分ほどで到着します。
また、絶景スポットとして有名な「天狗山」も、「路線バス」を利用すれば約20分で到着。手軽にアクセスできます。

そう、小樽は車がなくても徒歩とバスの組み合わせで十分に効率よく観光できる街なのです。

本記事では、小樽運河や天狗山、堺町通りなど人気スポットを効率よく回れるコースプランに加え、ランチやカフェのおすすめ、移動時間の目安まで詳しくまとめました。

観光プランを立てる時間がなくても大丈夫!
この記事を読めば、車なしで小樽を満喫できる1日旅の流れがすぐにイメージできるはずです!

目次

1日で満喫できる!車なしで楽しむ小樽観光モデルコースの基本

小樽の地図

小樽の観光エリアは駅や運河を中心にコンパクトにまとまっており、徒歩やバスで効率よく回れます。
それでは、車がなくても1日で小樽を満喫できるモデルコースを見ていきましょう。

車なしで楽しむ1日小樽観光モデルコース

今回訪れる小樽の観光地とルートは以下の通りです。
約7時間30分でまわるプランとなっています。

車なしで楽しむ1日小樽観光モデルコースで訪れる観光地

  • 天狗山
  • 旧手宮線跡地
  • 日本銀行 旧小樽支店
  • 北のウォール街
  • 小樽境町通り商店街
  • メルヘン交差点&オルゴール堂
  • 小樽運河
JR小樽駅

小樽1日観光のスタートはJR小樽駅から。

北海道中央バス(20分)+ 天狗山ロープウェイ(5分)

「小樽駅前」バス停から 9系統(天狗山ロープウェイ線)に乗車。終点「天狗山ロープウェイ」で下車。
「天狗山山麓」からロープウェイに乗車する。

天狗山(70分)

小樽市街や日本海などを一望できる絶景スポット。アクティビティも充実している。

  天狗山ロープウェイ(5分)+ 北海道中央バス(12分)

「天狗山山頂」からロープウェイに乗車。
「天狗山ロープウェイ」バス停から 9系統(天狗山ロープウェイ線)に乗車。「色内1丁目」で下車。

旧手宮線跡地(20分)

線路がそのまま残された散策路。レトロな雰囲気を楽しみながら歩ける。

  徒歩(約1分)

日本銀行 旧小樽支店資料館(30分)

重厚な石造りの歴史的建築物。現在は金融資料館として無料で見学できる。

北のウォール街(20分)

かつて金融の中心地として栄えたエリアで、重厚な石造りの銀行建築が並ぶ歴史ある通り。

小樽境町通り商店街 ランチ & 散策(120分)

レトロな建物が並ぶ小樽のメインストリート。飲食店やお土産物屋などの店が軒を連ねている。

ルタオ本店(90分)

小樽を代表する洋菓子店で、看板商品のドゥーブルフロマージュは絶品。併設のカフェで休憩。

メルヘン交差点&オルゴール堂(20分)

堺町通りにある蒸気時計がある交差点。オルゴール堂は多くのオルゴールが並ぶ幻想的な空間で人気。

  徒歩(約10分)

小樽運河(20分)

小樽のシンボルともいえる運河。石造倉庫群とガス灯が美しく、夜景も格別のスポット。

  徒歩(約10分)

JR小樽駅

小樽観光は終了
お疲れさまでした!

車なしで楽しむ1日小樽観光モデルコースに必要な費用

北海道中央バスの運賃(大人:240円 × 2回)480円
天狗山ロープウェイ(往復)2,000円
総計(大人1人分)2,480円
ランチやカフェでの飲食代は含まれていません。2025年10月時点の情報です。

今回の移動は、天狗山への往復にバス、天狗山山頂への往復にロープウェイを使います。
それ以外では費用はかかりません。(ランチやカフェなどでの飲食代は含んでいません)

北海道中央バスには、小樽市内の中央バス路線バス(均一区間内)が1日乗り放題になる1日乗車券(大人:800円)もありますが、今回は乗車の都度支払う方が安くなるため、1日乗車券は利用しません。

小樽駅前から天狗山ロープウェイまでは均一区間内です。
北海道中央バス(天狗山ロープウェイ線)の時刻表はこちら

「車なしで楽しむ1日小樽観光モデルコース」で巡る観光スポットの紹介

小樽駅舎

ここからはモデルコースで紹介した各観光スポットを詳しく紹介します。

【天狗山】展望・アクティビティなど楽しみ方はいろいろ

小樽の天狗山入り口

小樽市街や小樽港・石狩湾などを一望できる絶景スポット「天狗山」。

小樽駅からはバスで約20分、また山頂まではロープウェイで約5分とアクセスが良いのも魅力。
夜には「北海道三大夜景」のひとつに数えられる、宝石のような幻想的な光景が広がります。

残念ながら今回のプランでは夜景鑑賞はありません。

小樽天部山ロープウェイ建物

上記の建物がロープウェイ乗り場。ここで乗車券を購入します。
ロープウェイは12分間隔で運行しています。

混雑時には6分間隔での臨時運行もしているそうです。

小樽天狗山頂施設の地図

天狗山の山頂には絶景を眺められる展望台のほか、ジップラインやスライダーなどのアクティビティも体験できます。

小樽天狗山の屋上展望台からの景色

天狗山には展望台が5つあります。

まずはロープウェイ山頂駅舎の上にある屋上展望台から。
5つの展望台の中でも一番高い場所にあり、眼下に小樽市内をのぞむことができるほか、積丹半島も見えるそうです。

小樽天狗山の第一展望台からの景色

ロープウェイを降りてすぐの場所にある第一展望台。
小樽市街と港を真正面に望める定番スポットで、昼夜問わず絶景が広がります。

小樽天狗山の第二展望台からの景色

小樽市街全体をバランスよく見渡せるのが第二展望台です。
山頂エリアの中央付近、第一展望台からさらに奥に進んだ場所にあります。

小樽天狗山の第三展望台からの景色

木々を通り抜けた先にある第3展望台はステージになっていて、奥沢水源地などを見ることができます。
また前方には、天狗の顔のように見える「天狗岩」があります。

小樽天狗山の天狗桜展望台からの景色

山頂駅すぐ近く、レストラン「ザ・グラス」に隣接する天狗桜展望台(TENGUUテラス)。

ウッドデッキが設置されていて、小樽の市街地を見下ろしながら休憩ができます。テーブルもあるのでテイクアウトした軽食やドリンクを楽しむことも可能ですね。

人気のスポットなので、特に夕方~夜のピーク時間帯や観光シーズンには混雑することがあります。

小樽天狗山の鼻なで天狗さん
小樽天狗山の鼻なで天狗さんの由緒が書かれた看板

山頂駅を出た先にあったのが「鼻なで天狗さん」。
長い鼻をなでると願いが叶うとされ、なで方によって健康・恋愛・学業などのご利益が異なります。

多くの人に撫でられているようで、鼻の色が変わってしまっていました・・・。

小樽天狗山のアクティビティ案内看板

他にも以下のようなアクティビティがあります。

  • 天狗山スライダー(夏季限定)
    山頂の草原の中を全長400mにわたり滑走する。
  • TENGUU熱気球
    天狗山の山頂または山麓で行われている約5分間の空の旅。18時頃から運行するので、360度の夜景を楽しめる。
  • シマリス公園
    入園無料の動物ふれあいエリア。シマリスが自由に放し飼いされており、エサをあげることもできる。

天狗山
【住所】 北海道小樽市最上2-16-15 地図を見る
【アクセス】 小樽駅よりバスで約20分
【Webサイト】天狗山

【旧手宮線跡地】線路の上を歩ける!小樽のまちなかに残る鉄路 

小樽にある手宮線跡地

旧国鉄手宮線跡地は、北海道初の鉄道路線「手宮線」の廃線跡を活用した小樽の人気観光スポットです。

手宮線は1880年に幌内(三笠市)で採掘された石炭を小樽港へ運ぶために敷かれた北海道で最初の鉄道。
廃線となった後は、線路の一部を散策路として整備し、街の中心部を横切る約1.6kmの遊歩道となっています。

線路の上を歩けるなんて滅多にないですよね!

小樽の旧手宮線跡地

レールや枕木がそのまま残っていて、線路の上を実際に歩けるのがこの場所の魅力。
まっすぐに延びる道や緩やかに曲がるカーブを歩いていると、かつてこの線路を列車が走っていた様子が想像できます。

線路脇には当時の鉄道標識やポイントレバーが残されおり、周囲のレンガ倉庫とともにレトロな雰囲気が漂います。
写真を撮りながらゆっくり散策するのにちょうどいい、趣のあるエリアです。

小樽の旧手宮線のスタート地点
小樽の旧手宮線跡地

旧手宮線跡地は全長約1.6kmもありますが、全区間を歩く必要はありません。
オススメは「寿司屋通り」から「小樽運河」方面へ抜ける約400mの区間。
線路の起点エリアであり、またこの区間は当時のレールや枕木が美しく保存されており、まっすぐ伸びる線路が絵になる場所です。(地図で見てみる

約400mなので数分で歩けますが、時間があれば、さらに足を延ばしてみてくださいね。

旧手宮線跡地
【住所】 北海道小樽市色内1−7−14 地図を見る
【アクセス】 「JR小樽駅」下車 徒歩8分

【日本銀行 旧小樽支店資料館】小樽の金融史を伝える重厚な建築物

日本銀行 旧小樽支店資料館の外観

「日本銀行 旧小樽支店資料館」は、東京駅丸の内駅舎を設計した辰野金吾らによる建築物で、現在は資料館として内部を無料で見学できます。

2階建て(地下室付き)の建物は、レンガをモルタルで仕上げた外壁に重厚感があり、屋根に並ぶ5つのドームが印象的です。
内部の構造や意匠は竣工当時の雰囲気が残されており、現在では小樽市指定有形文化財に指定されています。

日本銀行 旧小樽支店資料館の館内案内図

上記が見学できる館内案内図です。
当時の銀行建築の構造や雰囲気をそのまま残しており、見学ルートもわかりやすく整備されています。

日本銀行 旧小樽支店資料館のロビー

入り口から入ってすぐにあるのが、旧小樽支店の窓口だったカウンターが並ぶロビー。
カウンターは大理石でできており、今でも「現金受払引換」「大口受払い」などの窓口名が残っています。

カウンター後方の営業場だった場所は日本銀行の歴史を紹介する展示スペースとなっています。

日本銀行 旧小樽支店資料館のジオラマ
日本銀行 旧小樽支店資料館の展示物

建物の竣工当時・銀行街(北のウォール街)の古写真や模型(ジオラマ)展示も見ることができます。

明治から昭和初期にかけて、北海道随一の金融都市として栄え、当時は「北のウォール街」と呼ばれていた小樽。
このゾーンでは、当時の街並みを再現した精巧なジオラマ模型や、銀行・商社が立ち並ぶ様子を紹介するパネル展示を通して、小樽が日本経済の発展を支えた時代を知ることができます。

日本銀行 旧小樽支店資料館に展示されている旧紙幣
日本銀行 旧小樽支店資料館に展示されている旧紙幣

見どころのひとつが、明治から現代までの日本銀行券の変遷をたどる「お札ギャラリー」です。
ここでは、時代ごとに発行された紙幣がずらりと展示されており、肖像の変化や印刷技術の進化を一目で比較できます。
特に、戦前の大型紙幣や希少な旧札などは普段見ることができない貴重な資料ですね。

使ったことがある紙幣もたくさん。懐かしい!

日本銀行 旧小樽支店資料館の金庫室の扉
日本銀行 旧小樽支店資料館の金庫室の扉

フロアの奥にはかつて現金や証券を保管していた金庫室があり、現在はその一部が見学用に公開されています。
金庫扉は非常に分厚く重厚なデザインで、見ただけで鉄の重みが伝わってきます。

日本銀行 旧小樽支店資料館にある一億円の重さ体験

2002年まで実際に現金を保管していた金庫の内部を再現した部屋には、一億円がどのくらいの重さか持ち上げることができるコーナーがあります。
一億円は一万円札が10,000枚。一万円札は約1gなので、一億円分は10kgです。

ちなみにこの重さ体験の後ろに並んでいる紙の束は、1,000億円(!!)の模擬パックです。

透明の箱に両手を入れて一億円の札束を持ち上げるわけです。
10kgって意外に持ち上げられますよ!

日本銀行 旧小樽支店資料館
【住所】 北海道小樽市色内 1-11-16 地図を見る
【アクセス】 「JR小樽駅」下車 徒歩10分
【TEL】0134-21-1111
【入館料】無料
【公式サイト】日本銀行 旧小樽支店資料館

【北のウォール街】歴史的建造物が並ぶレトロな街並み

小樽の北の金融街(ウォール街)の案内図

上記で見学した日本銀行 旧小樽支店を含め、この周辺には歴史的な建物が並び、「北のウォール街(金融街)」と呼ばれていました。

明治から昭和初期にかけて、小樽は北海道の経済の中心地として発展し、多くの銀行や商社が集まりました。最盛期には25以上の金融機関が立ち並び、その繁栄ぶりから「北のウォール街」と呼ばれるようになったわけです。

現在では歴史的建造物エリアとして整備され、一部は資料館やレストランとして現在も利用されています。

次に北のウォール街の建物を紹介します。

以下に紹介する建物は日本銀行 旧小樽支店から徒歩で数分内の距離にあります。
外観を見学するだけなのでサクッとまわれますよ。

小樽にある旧北海道銀行本店の建物

「旧北海道銀行本店」

1912年に建てられた石造2階建の建物で、日本銀行 旧小樽支店の斜向かいにあります。
小樽市指定歴史的建造物として指定されており、現在はレストランとなっています。

小樽バイン旧北海道銀行本店
【住所】 北海道小樽市色内1-8-6 地図を見る
【アクセス】 「JR小樽駅」下車 徒歩10分
【TEL】0134-24-2800
【公式サイト】小樽バイン

小樽にある旧第一銀行 小樽支店の建物

「旧第一銀行 小樽支店」

1924年(大正13年)に建てられた鉄筋コクリート造の建物。
小樽市指定歴史的建造物に指定されており、現在は洋服工場兼事務所として利用されています。

旧第一銀行 小樽支店
【住所】 小樽市色内1-10-21 地図を見る
【アクセス】 「JR小樽駅」下車 徒歩11分

小樽にある旧三菱銀行 小樽支店の建物

「旧三菱銀行 小樽支店」

1922年(大正11年)に建てられた鉄筋コンクリート造の建物。
現在は「小樽運河ターミナル」としてカフェやショップなどの商業施設とバスのりばを兼ね備えた複合施設として利用されています。

小樽運河ターミナル(旧北海道銀行本店
【住所】 北海道小樽市色内1-1-12 地図を見る
【アクセス】 「JR小樽駅」下車 徒歩13分
【公式サイト】小樽運河ターミナル

小樽にある旧北海道拓殖銀行 小樽支店の建物

「旧北海道拓殖銀行 小樽支店」。

1923年(大正12年)建築の鉄筋コンクリート造で、小樽市指定歴史的建造物に指定されています。
重厚な外観が特徴で、ホテルなどに活用された後、現在は似鳥美術館となっています。

似鳥美術館(旧北海道拓殖銀行 小樽支店)
【住所】 北海道小樽市色内1-3-1 地図を見る
【アクセス】 「JR小樽駅」下車 徒歩12分
【TEL】0134-31-1033(代表)
【入館料】1,200円(大人)
【公式サイト】似鳥美術館(小樽芸術村)

小樽にある旧三井銀行 小樽支店の建物

「旧三井銀行 小樽支店」。
国重要文化財に指定されており、現在は小樽芸術村の一つとして内部を見学することができます。

小樽芸術村(旧三井銀行 小樽支店)
【住所】 北海道小樽市色内1-3-10 地図を見る
【アクセス】 「JR小樽駅」下車 徒歩11分
【TEL】0134-31-1033(代表)
【入館料】500円(大人)
【公式サイト】小樽芸術村(旧三井銀行 小樽支店)

上記で紹介した5つの建築物を地図で見ると以下の通りです。

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