日本の歴史に名を残す偉人を多く輩出した鹿児島には、観光名所として人気の歴史的建造物や旧跡が豊富にあります。
でも数多くの中からどこに行けば良いのか、どうやって巡れば時間を無駄にしないのか、迷ってしまいますよね。
そこで鹿児島市内を効率的に観光したいという方向けに、この記事では徒歩とバスを使い半日でまわれるモデルコースを紹介します。
歴史好きではなくても一度は足を運んでおきたい観光名所をピックアップしていますので、鹿児島市内観光の計画をたてる際に参考にしてくださいね。
それでは半日で巡る鹿児島市内観光へどうぞ!
鹿児島の観光地はもちろん、気になるグルメやイベント、お土産など旅行に役立つ情報が載っている 日本旅行の 鹿児島旅行完全ガイド は鹿児島観光に役立ちますよ。
ぜひ鹿児島観光の前に見てみてくださいね。
鹿児島旅行完全ガイドを見る
徒歩とバスを使い半日で巡る鹿児島市内観光の概要

半日で巡る鹿児島市内観光モデルコース
訪れる観光スポットと所用時間は以下の通りです。
鹿児島市内観光のスタートは鹿児島中央駅から。
カゴシマシティービューバス(16分)
「鹿児島中央駅」停留所からカゴシマシティービューバスに乗車し、「薩摩義士碑前」で下車
宝暦治水工事で命を落とした32名の薩摩藩士を祀る石碑
碑にはそれぞれの名前と年齢が刻まれています
徒歩(5分)
徒歩で鶴丸城 御楼門へ
江戸時代、島津氏の居城であった鶴丸城の正面玄関
1873年の火災で焼失したが、2020年に復元されました
徒歩(6分)
徒歩で西郷隆盛像へ
1937年に製作された高さ約8メートルの銅像
道を隔てた場所に愛犬を一緒に撮影できる広場があります
徒歩(5分)
徒歩で照國神社へ
薩摩藩第11代藩主の島津斉彬公を祀る鹿児島最大の神社
「斉鶴」と呼ばれる翼を広げた大きな鳥の姿を模したイヌマキの木も一見の価値あり
徒歩(6分)+ カゴシマシティービューバス(10分)
徒歩で「西郷銅像前」停留所へ。カゴシマシティービューバスに乗車し、「城山」停留所で下車
桜島や鹿児島市街を一望できる人気の観光スポット
カゴシマシティービューバス(48分)。
「城山」停留所から下ゴシマシティービューバスに乗車。「天文館」停留所で下車
江戸時代に島津島津重豪公が天文観測所を設置したことに由来する九州一の繁華街
アーケード街を中心として12の通りに約400店舗が軒を連ねています
カゴシマシティービューバス(8分)
徒歩で「天文館」停留所へ。カゴシマシティービューバスに乗車し、「鹿児島中央駅」停留所で下車
鹿児島市内観光は終了
お疲れさまでした!
「半日で巡る鹿児島市内観光モデルコース」の交通手段
- カゴシマシティービューバス
- 徒歩
今回のモデルコースでの交通手段のメインは、鹿児島市内の観光スポットを巡回するバスです。
「半日で巡る鹿児島市内観光モデルコース」に必要な費用
カゴシマシティービューバス(一日乗車券:大人1名) | 600円 |
合計(大人1人分) | 600円 |
費用は、観光の足となるバスの乗車料金だけです。
カゴシマシティービューバスについて
カゴシマシティービューバスは、天文館・西郷隆盛像・城山・仙巌園など鹿児島市内の観光スポット巡る循環バスです。
午前8時台から午後5時台まで30分間隔で運行し、20ヶ所の停留所を約80分かけてまわります。
カゴシマシティービューバスの概要 | |
---|---|
所要時間 | 80分 |
料金 | 大人 230円/小児 120円 (全線均一料金) *一日乗車券/スマホ一日乗車券 大人:600円/小児:300円 *24時間乗車券 大人:800円/小児:400円 |
運行本数 | 毎日19本 |
運行時間 | 8時30分から17時30分まで。30分おきに運行 |
出発場所 | 鹿児島中央駅 「東4」乗り場 |
運行ルート | 鹿児島中央駅 ⇨ 維新ふるさと館(観光交流センター)前 ⇨ 天文館 ⇨ 西郷銅像前 ⇨ 薩摩義士碑前 ⇨ 西郷洞窟前 ⇨ 城山 ⇨ 西郷洞窟前 ⇨ 薩摩義士碑前 ⇨ 西郷南洲顕彰館(南洲公園)前 ⇨ 今和泉島津家本邸跡(篤姫誕生地)前 ⇨ 仙巌園(磯庭園)前 ⇨ 異人館(磯庭園)前 ⇨ 石橋記念公園前 ⇨ 鹿児島駅(かんまちあ)前 ⇨ かごしま水族館前(桜島桟橋) ⇨ ウォーターフロントパーク前 ⇨ 金生町 ⇨ 天文館 ⇨ 鹿児島中央駅 |
注意点 | 天文館、薩摩義士碑前、西郷洞窟前などは、行先(方面)により乗り場が異なります 運行間隔が30分なので一旦下車すると、次のバスが来るまで30分待たなくてはいけません 料金改定により2024年10月1日から230円(大人)/120円(小児)になりました |
運行会社 | 鹿児島市 |
詳細 | カゴシマシティービューバス |
料金
カゴシマシティービューバスの料金は以下の通りです。
1回乗車ごとの運賃
・大人 230円 / 小児 120円
カゴシマシティービューバスはどの停留所からも乗り降りできますが、乗車するたびに230円(大人)が必要となります。
そのため何度も乗る場合には、次に紹介する一日乗車券がお得になります。
一日乗車券/24時間乗車券
一日乗車券/24時間乗車券は、カゴシマシティービューバスの他に、路面電車と市バスに決められた期間内に何回も乗車できるお得なチケットです。
一日乗車券と24時間乗車券の違いは以下の通りです。
一日乗車券 | 24時間乗車券 | |
---|---|---|
有効期間 | 券面記載の当日限り | 利用開始時刻から24時間 |
料金 | 大人:600円/小児:300円 | 大人:800円/小児:400円 |
種類 | 紙製 スマートフォン(アプリ) | スマートフォン(アプリ) |
一日乗車券は当日限り、24時間乗車券は利用開始時から24時間有効。
また一日乗車券は紙製とスマホ版の2種類がありますが、24時間乗車券には紙の乗車券はなく、スマホなどに無料アプリを入れておく必要があります。
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今回は半日観光でカゴシマシティービューバスに3回以上乗車するので、「一日乗車券」を購入しました
紙製の一日乗車券の購入できる場所は以下の通りです。
- 交通局内乗車券発売所(鹿児島市上荒田町37番20号 TEL099-257-2101)
- 市役所前乗車券発売所(鹿児島市名山町4番4号 TEL099-239-8892)
- 谷山電停乗車券発売所(臨時)(鹿児島市東谷山二丁目7番4号)
- 桜島営業所(鹿児島市桜島横山町61番地4)
- 乗車券取扱郵便局(※)
- 乗車券取扱ホテル(※)
- 鹿児島中央駅 総合観光案内所
- 鹿児島中央駅東口 駅前広場観光案内所
- 鹿児島市観光案内所(天文館)
- 桜島港観光案内所
- 観光交流センター
- 市電・市バス車内販売
- カゴシマシティビューバス車内販売
(※)の詳しい場所は こちら をご覧ください。
「半日で巡る鹿児島市内観光モデルコース」で行く観光スポット
ここからは各観光スポットを紹介します。
薩摩義士碑
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鹿児島中央駅からカゴシマシティービューバスに乗車し、5つ目の停留所「薩摩義士碑前」で下車。
乗車時間は15分くらいです。
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薩摩義士碑は停留所のすぐ近くにあります。(バスを降りたらすぐにわかりますよ)
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薩摩義士碑は、美濃国の治水工事(宝暦治水)で命を落とした薩摩藩士を弔うための史跡です。
木曽川・揖斐川・長良川が流れる濃尾平野に多発していた洪水を防ぐため、1753年に徳川幕府から課せられた改修工事は困難を極め、1年3ヶ月かけて完成させました。
そしてその間には多くの犠牲者が出たそうです。
その供養墓塔として薩摩義士碑が1920年に建立されました。
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薩摩義士碑近辺には幕末にゆかりのある歴史的な史跡が多くあります。
鶴丸城 御楼門
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次に向かったのは「薩摩義士碑前」停留所から徒歩で5分ほどの場所にある「鶴丸城 御楼門」です。
鶴丸城の名で知られていますが、正式名称は鹿児島城。
初代薩摩藩主島津家久が築城を開始した島津氏の居城です。
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本丸正面の入り口にある御楼門は1873年の火災で焼失しましたが、2020年に復元されました。
日本最大級とも言われる青銅製の鯱を屋根にのせています。
(屋根の上に見えますね!)
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御楼門周辺の石垣にはボコボコとした窪みを見ることができます。
これは1877年の西南戦争での銃弾跡だそうです。


御楼門をくぐり鶴丸城の本丸跡地に進むと、天璋院篤姫の像があります。
篤姫は江戸徳川幕府第13代将軍・徳川家定御台所となり、江戸城の無血開城に大きな役割を果たした方。NHK大河ドラマにもなりましたよね。

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天璋院篤姫の像の近くには、黎明館(鹿児島県歴史資料センター)もあります。
資料やジオラマ、映像などを使って鹿児島の歴史、考古、民族、美術・工芸を紹介しており、古代から近代までの鹿児島を学ぶことができます。
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幕末の歴史に興味があるので黎明館も見学したかったのですが、今回は時間がないのでパス。
西郷隆盛像


次は「鶴丸城 御楼門」から徒歩で5分ほどにある「西郷隆盛像」へ。
没後50年祭記念として、鹿児島市出身の彫刻家で渋谷「忠犬ハチ公」の制作者でもある安藤照氏によって製作されました。
8mの高さもある(本体5.76m、土台1.21m、築山7.27m)威風堂々たる像です。
関東の人間にとって西郷隆盛像といえば上野公園にある銅像を思い浮かべますが、この像は陸軍大将の制服なので上野とは違い、力強さを感じます。
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銅像の近くには西郷隆盛の生涯が紹介された案内板が。
西郷隆盛の座右の銘と言われる「敬天愛人」は「天を敬い人を愛する」ことを意味し、遺訓集「南洲翁遺訓」にも登場することで広く知られています。
8mもある大きな銅像なので、近くからは上手に写真を撮ることができませんが、銅像近くにある歩道橋で道路の向かい側に渡ると、
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撮影できる広場があります。
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ここにはカメラ台が設置されており、西郷隆盛と愛犬を一緒に撮影することができるようになっています。
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ただし前の道路は交通量が激しいので、車が入らないように写真を撮るのは難しい!
照國神社/島津斉彬像
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次は「西郷隆盛像」から徒歩5分の場所にある「照國神社」へ。
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
薩摩藩第11代藩主の島津斉彬公を祀る鹿児島最大の神社です。
西郷隆盛像の前の道を、鶴丸城 御楼門と反対方向に進むと右手に立派な鳥居が見えてきます。


鳥居をくぐると見えるのが、約180年の歴史を持つイヌマキの木の献木。
「斉鶴(さいかく)」と呼ばれ、翼を広げた大きな鳥の姿を模しています。
見事な枝振りで、これだけでも見応えありますよ!


神門をくぐると奥には拝殿があります。
賽銭箱にも島津家の家紋が入っていますね。
西南戦争により社殿と宝物は焼失してしまいましたが、1882年に復興されました。
しかし1945年に戦災で再び焼失。
1958年に復興造営され、現在の姿となっています。


拝殿の脇には「島津斉彬像」があります。
台座がとても高く、その上に立つ全身像も立派で威厳が溢れる感じがします。
ただ周囲には草が生い茂っていて、足を踏み入れて良いのか迷ってしまったほど。
近くには島津久光、島津忠義の像もあります。
城山展望台
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
照國神社から徒歩5分ほどにある最寄りの停留所「西郷銅像前」から再びカゴシマシティービューバスに乗車します。
下車したのは3つ先の「城山」です。


木立の中をしばらく歩くと、


城山展望台に到着!
鹿児島観光の定番スポットの一つで、鹿児島のガイドブックなどでよく見る光景が広がっていますね。
高さ107mにあるこの展望台からは、鹿児島市内とその先の錦江湾、そして雄大な桜島をのぞむことができます。
また眼下には照國神社の鳥居なども見えます。
桜島をバスで観光した時のブログはこちら
【車なしで巡る桜島観光】桜島おすすめ観光地をバスで巡る観光ブログ


再び「城山」停留所からカゴシマシティービューバスに乗車します。
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「城山」にはカゴシマシティービューバスだけではなく、「まち巡りバス」の停留所も一緒にあります。
「まち巡りバス」も市内観光スポットをまわるバスですが、今回購入した一日乗車券では乗車できませんので、間違えないように!
バスは西郷隆盛が銃弾に倒れるまでの最期の5日間を過ごしたと言われる洞窟の近くや、篤姫の生家である今和泉家の本邸跡などを通り、

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島津家別邸として造られた仙巌園にも停車します。
約5万坪の広大な敷地に、磯庭園や御殿、尚古集成館など見どころ満載。
特に錦江湾を望み、雄大な桜島を借景とした風景は絶景と言われているのでぜひ寄りたいところですが、今回の鹿児島観光に充てられる時間は半日。残念ながら仙巌園見学はパスです。
天文館
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カゴシマシティービューバスは「鹿児島駅」「かごしま水族館前」などの停留所を経て、「天文館」へ。
九州一の繁華街として知られている天文館の名前は、江戸時代に島津島津重豪公が天文観測所を設置したことに由来しています。
現在はアーケード街を中心として12の通りに約400店舗が軒を連ねています。
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鹿児島名物の黒豚料理や白熊、ラーメンなど、地元グルメを楽しめる飲食店が充実。
ファッションや雑貨、お土産店も豊富で、ショッピングも満喫できます。また、映画館や劇場、遊興施設などが集まるエンターテイメントエリアとしても人気です。
天文館ではランチやカフェでの休憩、ショッピングなどを楽しみます。
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多くの店の中から選んだのが「天文館むじゃき」。
鹿児島名物「白熊」発祥の店として知られている「むじゃき」は、創業は明治23年と歴史ある老舗で、鹿児島市内を中心に複数店舗を展開しています。
天文館にある「天文館むじゃき 本店」の1階はカフェ、2階はレストラン。またテイクアウトできる窓口もあります。
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2階の「カジュアルレストラン Mujyaki」ではカレーやピザなどの食事ができます。
もちろん白くまもありますよ!
「チョコレート白熊」「ストロベリー白熊」などいろいろなバリエーションがあり目移りするほど。
なおレギュラーとベビーサイズがあり、レギュラーは2人で食べるとちょうど良いくらいの大きさです。
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「白くまのカップアイス」はスーパーやコンビニで買うことができますが、鹿児島まで来たのだから本場を食べなくちゃ!
練乳がかかったフワフワな氷にカラフルな果物がちりばめられ、あっという間に完食!
天文館でのグルメやショッピングを楽しんだ後は、「天文館通」停留所からカゴシマシティービューバスに乗車し、鹿児島中央駅に戻ります。
これで半日で巡る鹿児島市内観光は終了です。
お疲れ様でした。
鹿児島市内の観光地を観光タクシーや観光バスで巡ることも可能
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鹿児島市内の観光地を巡る巡回バスには、カゴシマシティービューバス以外にも鹿児島交通が運行している「まち巡りバス」があります。
まち巡りバスも鹿児島中央駅を出発し、西郷隆盛像、城山展望台、仙巌園、天文館など18ヶ所のバス停を約60分かけて回ります。
8時台から15時台まで1時間おきに運行していますが、1時間に一本なので時間に余裕がある時にどうぞ。
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なお「まち巡りバス」は2024年3月31日まで運休となっています。
また鹿児島市内の観光地をタクシーで巡る観光タクシーもあります。
旅先の慣れない土地での移動は大変なもの。
大型バスでは入れない場所でも近くまで行けるのが観光タクシーの魅力。
プランや費用も相談に応じてくれることが多いので、効率的に観光したい時には大変便利です。
鹿児島市内観光にオススメの半日で巡る鹿児島観光モデルコースまとめ
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せっかくの鹿児島市内旅行、時間は有効に使いたいですよね。
バスと徒歩で観光地を巡るも良いし、ちょっと体力に自信がない、穴場の観光地に行ってみたい時には観光タクシーを利用するのも良し。
ぜひ鹿児島市内旅行を計画する際に参考にしてくださいね!
鹿児島観光のおすすめガイドブックは
鹿児島旅行のお役立ち情報
鹿児島旅行を計画する時に役に立つ情報です。
ぜひ参考にしてくださいね。(外部のサイトに移動します)