国内旅行先として人気の長崎。
初めての長崎旅行ではグラバー園、出島、オランダ坂、中華街など超有名観光スポットを訪れる方が多いでしょう。
でも長崎の魅力ある観光スポットは他にもあります。
この記事では、実際に私たちが訪れた観光地の中から2度目の長崎観光におすすめの観光スポットを紹介します。
さらに移動手段として路面電車を使っているので、車がなくても効率良く、またコスパ良く長崎市内を観光できるモデルコースとしています。
路面電車を使ったこの観光プランを参考にして、2度目の長崎を楽しく、また効率良く巡ってくださいね。
長崎の観光地はもちろん、気になるグルメ、イベント、お土産など旅行に役立つ情報が載っている 日本旅行の 長崎旅行完全ガイド は長崎観光に役立ちますよ。
長崎観光の前に見てみてくださいね。
長崎旅行完全ガイドを見る
短時間で長崎観光したい方は次の記事をご覧ください。
3時間で巡る長崎観光モデルコース
路面電車で巡る2度目の長崎市内観光モデルコース
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長崎市内観光モデルコースの概要
訪れる観光スポットと所用時間は以下の通りです。
約6時間のコースとなっています。
長崎観光スタート!
徒歩(7分)
豊臣秀吉の命令により26人のカトリック信者が処刑された場所。
記念館には、キリスト教の歴史と文化に関する展示があります。
徒歩(7分)→ 長崎路面電車(13分)→ 徒歩(1分)
徒歩で長崎電軌「長崎駅前」停留所へ。1系統または3系統(赤迫行き)に乗車し、「平和公園」で下車。徒歩で平和公園へ。
原爆の悲劇を伝え、世界平和を願う場所。
原爆の脅威と平和を象徴する平和祈念像、被爆者への追悼と世界平和を願う平和の泉などがあります。
徒歩(2分)
1945年8月9日に原爆が落下した場所。
黒御影石の碑が立ち、被爆当時の地層が残されています。
徒歩(4分)
被爆直後の長崎の再現展示や映像資料が展示されています。
原爆の惨状と核兵器開発の歴史を伝え、平和を願う場所です。
徒歩(3分)→ 長崎路面電車(1分)→ 徒歩(7分)
徒歩で長崎電軌「原爆資料館」停留所へ。1系統(崇福寺行き)または3系統(蛍茶屋行き)に乗車し、「大学病院」で下車。徒歩で一本柱鳥居へ。
爆心地から800mの場所にある山王神社の鳥居。
原爆により片側の柱が吹き飛んでしまい、片足の状態で残っています。
徒歩(7分)→ 長崎路面電車(20分)→ 徒歩(2分)
徒歩で長崎電軌「浦上駅前」停留所へ。1系統(崇福寺行き)に乗車し、「観光通」で下車。徒歩で浜町アーケードへ。
食事やショッピングが楽しめる長崎一と言われる商店街。
飲食店も多いのでここでランチをいただきます。
徒歩(5分)
*徒歩にかかる時間はランチの場所によって変わります
長崎で80年以上の歴史を持つ洋菓子店。
ふわふわのカステラと新鮮な牛乳を使用したバニラアイスの組み合わせが絶妙のカステラアイスが有名。食後のデザートに。
徒歩(2分)
国の重要文化財に指定された日本初の石造りアーチ橋。
水面に映る様子が眼鏡に見えることから名付けられました。
徒歩(3分)→ 長崎路面電車(14分)→ 徒歩(2分)
徒歩で長崎電軌「めがね橋」停留所へ。5系統(石橋行き)に乗車し、「大浦天主堂」で下車。徒歩で長崎孔子廟へ。
古代中国の思想家・孔子を祀った霊廟で中国の伝統的な建築様式を取り入れた日本で唯一の本格的な孔子廟。
博物館には、貴重な青銅器や磁器、美術品などが展示されています。
徒歩(2分)→ 長崎路面電車(22分)
徒歩で長崎電軌「大浦天主堂」停留所へ。5系統(蛍茶屋行き)に乗車。「新地中華街」で下車し、長崎電軌1系統(赤迫行)に乗車。「長崎駅前」で下車。
路面電車で巡る長崎観光は終了
お疲れさまでした!
長崎市内観光モデルコースに必要な費用
長崎路面電車(電車1日乗車券:大人1名) | 600円 |
長崎原爆資料館 観覧料(大人1名) | 200円 |
長崎孔子廟・中国歴代博物館 入場料(大人1名) | 660円 |
総計(大人1人分) | 1,460円 |
長崎の路面電車について
長崎市内を走る路面電車は均一料金で、乗車区間に関係なく1回の乗車ごとに ¥140(普通・大人料金)です。
今回は全線が1日乗り放題の「一日乗車券(¥600)」を利用します。
路面電車に5回乗車するので、一日乗車券の方がお得になるのです。
「路面電車で巡る2度目の長崎市内観光モデルコース」の観光スポット情報
ここからは各観光スポットをご紹介します。
日本二十六聖人殉教記念碑、日本二十六聖人記念館(西坂公園)
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まずは長崎駅から徒歩で約7分の場所にある「日本二十六聖人殉教記念碑」「日本二十六聖人記念館」です。
長崎駅を出て目の前の大きな通り(新浦上街道:国道206号)を平和公園方面に歩くとすぐにNHK長崎放送局が見えてくるので、その手前の坂を上ります。
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坂を上るとすぐに「西坂公園」の看板が見えるので、この階段を上ります。
NHKからすぐですが、かなり急な坂です・・・。
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西坂公園は1956年に長崎県史跡、2012年には公式巡礼地「日本カトリック長崎・西坂巡礼所」に指定されました。
公園内には日本二十六聖人殉教記念碑、日本二十六聖人記念館があります。
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この西坂の丘は、豊臣秀吉がキリスト教の布教を禁止したことにより、6名の外国人宣教師と20名の日本人信徒が十字架に処せられた場所です。
その昇天の様子を描いたレリーフが「日本二十六聖人記念碑」。
よく見ると背丈の小さい姿もあります。
26聖人の中には12歳・13歳といった少年もいたそうです。
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日本二十六聖人記念碑の裏手にある「日本二十六聖人記念館」。
キリスト教伝来から布教、弾圧、迫害、かくれキリシタンなど、日本におけるキリスト教の歴史・文化に関する展示を行っています。
中に入るとすぐに日本に初めてキリスト教を伝えた「ザビエル像」、奥には十字架に付けられた「パウロ三木」の姿。
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入り口すぐの左手からキリスト教の歴史を順を追って展示されています。
解説パネルもありますので、ぜひ順序通りに見てくださいね。
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上記はフランシスコ・ザビエルの自筆書簡。
このような貴重な資料も展示されています。
他にも中浦ジュリアンの直筆書簡など歴史的な資料・展示物をたくさん見ることができます。
宗教にまったく興味がないと言っている旦那も熱心に見学していました。
でもこのような弾圧の歴史に触れると辛い気持ちになります。
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2階の栄光の間には殉教した聖人の遺骨が納められています。
コーナーにはベンチもあり、しばしこの神聖で清らかな空気感を味わいます。
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窓に設置されたステンドグラスを通じて柔らかな光が室内を照らしています。
*館内の写真撮影は許可を得て行っています(ただしフラッシュは禁止)
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日本二十六聖人記念館のすぐ隣にある「聖フィリッポ教会(日本二十六聖人記念聖堂・西坂協会)」。
ガウディを彷彿させる2本の塔がユニークですよね。
それもそのはず、ガウディ建築を日本に紹介した今井兼次氏による設計だそうです。
聖フィリッポ教会は外観を見ただけですが、内部を見学することも可能です。(祈りの場なので見学の際は教会のマナーを守りましょう)
平和公園
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次は平和公園に向かいます。
長崎駅に戻り、「長崎駅前」停留所から長崎路面電車に乗車し、「平和公園」で下車。
「平和公園」までの乗車時間は10分ちょっとです。
停留所近くの大きな通りを渡ると上記の写真のように平和公園の入り口が見えます。
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青で囲った「現在地」が平和公園の入り口、黄色枠が長崎路面電車「平和公園」停留所です。
平和公園内には、「❶ 平和祈念像」「❷ 平和の泉」「❸ 原爆落下中心地」「❹ 原爆資料館」などがあります。
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エスカレーターの脇には防空壕の跡を見ることができます。(上記地図の緑の枠)
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1945年8月9日の原子爆弾投下により爆心地から半径500m以内にいた方はほとんど即死されたそうですが、防空壕の中では生き残った方もいらっしゃったそうです。
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平和公園は高台にありますが、階段横にはエスカレーターも設置されています。
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エスカレーターを上った先の「平和の泉」。
水を求めながら亡くなった原爆犠牲者の冥福を祈ると共に、世界恒久平和と核兵器廃絶の願いを込めて1969年(昭和44年)に建設されました。
石碑には被爆された少女の言葉が刻まれています。
完成してから50年以上も経ちますが、平和と核兵器廃絶の願いは少しでも叶っているのでしょうか。
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平和の泉の周辺には、ドイツ・ブルガリア・中国など世界各国から贈られた平和を象徴するモニュメントが設置されています。
ソ連からも昭和60年に母親が子供を抱いた愛と平和を表現した像が送られています。現在の情勢を考えると微妙な気持ちに・・・。
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公園の奥にある「平和祈念像」。
高く掲げた右手は原爆の脅威を、水平に伸ばした左手は平和を意味しています。
原爆落下中心地(爆心地公園)
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次に原爆落下中心地へ。
平和公園のエスカレーター下まで戻り、道路を渡れば爆心地公園です。
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1945年8月9日、上空500mの地点で原爆が炸裂しました。
唯一の被爆国であり核兵器の恐ろしさを知っている国なのに、その「核の傘」で国を守るってどういうことなんだろうと考えてしまいます。
上記の黒御影石の柱はこの場所が爆心地であることを示しています。
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原爆で倒壊した浦上天主堂壁の一部です。
当時、浦上天主堂は爆心地から500mの位置にあり、原爆で建物のほとんどが倒壊・焼失。
上記の写真は、わずかに残った聖堂の南側の一部で、この場所に移築されました。
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ここでは被曝当時の地層を見ることができます。
原爆によって壊された家の瓦やレンガ、熱によって焼けた土や溶けたガラスなどが大量に埋まっている様子から、原爆の凄まじさが伝わってきます。
長崎原爆資料館
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原爆落下中心地から道を一本隔てた先にある長崎原爆資料館へ。
長崎原爆資料館では、原爆投下による被害の様子や核兵器のない世界を目指す願いなどテーマに沿った展示が行われています。
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原爆投下前の長崎の街や風景、市民生活の様子、また原爆によって破壊された建物の一部など原爆投下直後の長崎の街の惨状を再現しています。
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原爆投下で時が止まった「11:02の時計」。
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戦争と核兵器の問題や平和について考えるコーナーもあります。
上記はアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の他、核保有が疑われる国々。
核兵器のない世界はいつ訪れるのでしょうか。
〒850-0051 長崎市西坂町7番8号
長崎駅前から路面電車(赤迫行)乗車。「原爆資料館」下車 徒歩約5分(ルートを見る)
200円(大人)
8:30~18:30 (5月〜8月)8:30~17:30(4月、9月〜翌3月)8:30~20:00(8月7日〜9日)
https://nabmuseum.jp/
※観覧の際の注意点はこちらを参照してください。
山王神社の一本柱鳥居
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「原爆資料館」停留所から長崎路面電車に乗車し、一つ先の「大学病院前」で下車。
そこから「山王神社」を徒歩で目指します。
階段の奥に見えるのが、山王神社の一本柱鳥居。
静かな住宅街にあります
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爆心地から800mの場所にある山王神社の鳥居は被曝し、片側の柱が吹き飛んでしまい、片足の状態で残っています。
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すぐ近くには吹き飛ばされた柱も残されています。
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山王神社の境内入り口には被曝したクスノキもあります。
大きな被害を受けたにも関わらず、今では緑豊かな大木となっています。
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爆風により吹き飛ばされた多くの石がクスノキの中に入ってしまい、その石も見ることができます。
一本柱鳥居もクスノキも原爆の恐ろしさと共に、力強さを感じました。
ニューヨーク堂
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浜町アーケード・ベルナード観光通りでのランチ後は、眼鏡橋から徒歩1分ほどの場所にある「ニューヨーク堂」へ。
TVでも紹介されたカステラアイスのお店です。
店外にはカステラアイスの自販機もありますが、
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せっかくお店に来たのだから、店内で選びます。
冷凍庫から出した直後のカステラアイスはカチカチになっているので、店内にある電子レンジで加熱してもらいます。
そうするとカステラ生地はフワフワ、アイスも程よい固さになります!
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アイスのフレーバーは、バニラ・抹茶・びわ・チョコ・いちご・コーヒー・白玉小倉。
私たちが選んだのはイチゴと抹茶。
冷凍されていたカステラですが、風味は損なわれずしっとりフワフワ。アイスとの相性も良いですね。
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美味しかったので、この後に別の場所で見つけたコーヒーとびわ味も食べてしまいました
眼鏡橋
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ニューヨーク堂から徒歩3分の場所にある眼鏡橋。
現存するアーチ型石橋としては最古のもので、長崎の定番観光スポットですね。
川面に映る姿が「眼鏡」のように見えるからその名前が付けられたそうですが、確かに二つの丸が見えますよね!
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川縁を歩いたり、飛石を渡って川を横断することもできますよ。
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長崎市内を流れる中島川には眼鏡橋以外にも20以上の橋がかけられ、その多くが石橋です。
中には有形文化財に指定されている橋もあります。
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川岸は整備されていて、この時は満開の紫陽花が川沿いを彩っていました。
時間があれば中島川沿いを散策するのも良いですね。
長崎孔子廟・中国歴史博物館
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最後に向かったのは長崎孔子廟・長崎歴史博物館。
長崎路面電車「めがね橋」停留所から「石橋」行きに乗車し、「大浦天主堂」で下車。
「大浦天主堂」停留所からは徒歩2分ほどです。
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長崎孔子廟は、論語で知られる古代中国の思想家・孔子を祀った霊廟。
中国の伝統的な建築様式を取り入れた日本で唯一の本格的な孔子廟です。
建物の朱色と黄色い屋根が印象的。
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屋根の龍、鳳凰、麒麟 などの凝った装飾もすばらしい!
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奥の木造神殿「大成殿」が孔子廟正殿です。
両側に並んでいるのは72賢人の石像で、六芸(礼儀・音楽・書道・数学・弓・馬車の運転)に秀でた人とされています。
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それぞれ史実に基づき中国で彫刻したものを日本に運んだそうです。
実物大で一体が1.5tもあるとか。
それにしても精緻なつくりでリアリティがあります。表情や動作もそれぞれ違います。
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72賢人の中には父親や祖父、知り合いのおじさんに似ている賢人がいるとか。
探してみたけど見つからなかったな・・・。
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大成殿につづく左右の廻廊には大理石に彫られた論語が掲示されています。
全20編、約500章からなり、総字数は16,018字。
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大成殿の奥には孔子の祀られています。
高さ2mの座像としては国内最大の大きさです。
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大成殿では線香やロウソクを購入することができます。
大成殿の奥には中国歴史博物館が併設されています。
博物館には長崎孔子廟に関する史料や、中国国内の博物館から提供された青銅器や磁器、美術品など国宝級のものが展示されています。
ただし博物館内は撮影禁止です。
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異国情緒あふれる長崎の中でも孔子廟は日本に居ることを忘れてしまう、そんな場所です。
また中国の文化、歴史を改めて知ることができます。
「路面電車で巡る2度目の長崎市内観光モデルコース」まとめ
路面電車で長崎を巡るプランを紹介しました。
今回紹介した巡った観光スポットは以下の通り。
- 日本二十六聖人殉教記念碑、日本二十六聖人記念館(西坂公園)
- 平和公園
- 原爆落下中心地(爆心地公園)
- 山王神社の一本柱鳥居
- ニューヨーク堂
- 眼鏡橋
- 長崎孔子廟・中国歴史博物館
路面電車の一日乗車券を購入すれば、お得な料金でいろいろな観光地をまわることができます。
ぜひ長崎旅行を計画する際に参考にしてくださいね!
長崎おすすめのガイドブックは
長崎旅行のお役立ち情報
長崎旅行を計画する時に役に立つ情報です。
ぜひ参考にしてくださいね。(外部のサイトに移動します)